CSAで経営改善を図る

つくば飯野農園(茨城県つくば市)は、
このCSA(地域支援型農業)を2015年春から導入しました。
なぜ導入したかというと、単純に困っていたから。
CSAというツールを使って、経費の削減や時間の有効活用など【経営改善をした】のです。

①配達しない
有機野菜セットというと、一般的には戸別宅配が多いのですが、
自社便でルート配達すると、相当な手間・労力・時間・経費がかかります。
宅急便で全国発送するときも、野菜を丁寧に箱に詰める・送り状を書く、
大変な手間・時間・労力、それに加え送料も箱代もかかる。
宅急便業界が疲弊している昨今、遠くに運ぶって、エコじゃないよね。
再配達・再配達で、そのうちに野菜が傷んでしまうし。

まず、その困りごとを無くしました。
戸別配達しない!個人別包装しない!なるべく宅急便で発送しない!
マイバッグを持って農園に受け取りに来てね!自分で計って、自分で袋に詰めてね!と。

②一括前払いで
野菜セットの代金の集金・管理にも、相当な手間・時間・労力・気苦労がかかっていました。
ある人は毎回払い・ある人は月払い、
会えなかったら集金できない、未払い分はいくらあったっけ?もうわかんない!

その困ったも無くしました!
みんな決まった時期に、一括で前払いでお願い!
野菜を作る前に、種や資材を買うのに結構なお金がかかるんです。
農園の運営予算を前払いでいただけると、すーっごく助かります!と。

いかにみんながハッピーになるか?それを考えて互いが歩み寄ると良いです。

CSAで経営基盤(基礎収入)をつくる!

日本ではなぜCSAは普及していないのか?
ずーっと疑問だったのだけれど、単純に、「皆が知らないから」でしょう。
みんな知らないから、なんだかよくわからない横文字を、勝手にむずかしそうと思っているだけ。
CSAはむずかしくはない。
CSAは経営改善のための、ひとつの【ツール】です。
道具とは、その状況に応じて選んでうまく使いこなすものです。

CSAをすることを目標にしてはダメです。
道具は目標ではありません。道具は使うものです。
農業経営にこの考え方をちょいっと組み込むだけでいいのです。

しかし、労働力が限られる家族経営の農家ではCSA導入に注意が必要です。
はっきり言うと、CSA単体での経営は厳しいです。
物理的に、夫婦ふたりでは、一日で200件分の多品目の野菜セットを準備できません。
そうすると研修生や安い労働力に頼ることになってしまうのですが、
その労働力が無くなったとたん、畑がまわらなくなります。
それでは将来性や持続可能性がありません。

また、日本は小さな島国です。アメリカの農業と規模が全く違います。
大きくしようとすると、いつかムリが出てきます。

よって、自分たちのできる範囲で、無理せず、何ができるか?
賢くなる必要があります。

CSAはひとつのツールであって、
今までの販路、直売所やファーマーズマーケットで売り上げを出すために、
それの【経営基盤】としてCSAでの基礎収入がある、というのが理想。

他の販路と組み合わせることで、初めて事業性が出てくるのです。
経費削減・効率化・計画的生産・リスク分散など、農家側のメリットはたくさんあります。
もちろん、消費者側のメリットもたくさんあります。
つながりを持てることが一番うれしいことです。